歯科口腔外科
歯科口腔外科
抜歯になる原因
根尖病巣の悪化、重度の虫歯、重度の歯周病、歯の破折など
親知らずについて
親知らずは、抜いた方がいい?とっておいた方がいい?
答えはどちらとも言えません。
親知らずは元々普通に生えるものなので、真っすぐと生えていて、虫歯や歯周病の原因にならないのであれば抜く必要はありません。
しかし、大多数の方が、横向きに生えていたり、奥の方でブラッシングが行き届かず、虫歯にしてしまうケースが見られます。
また、親知らずがあることによって、その手前の歯の歯茎より深いところで虫歯になるケースもよく見られます。
親知らずを抜くメリット
・清掃がしやすくなる
・矯正後に歯が動いてくる心配が少ない
親知らずを抜かないメリット
・歯牙移植に使える可能性がある
・矯正治療に使える可能性がある
・義歯、ブリッジをかける土台として使える
抜かないメリットもありますが、「いつかの為に」と残しておいて、清掃しづらく、結局手前の歯まで虫歯にしてしまうなら意味がありません。
親知らずを冷凍保存しておく技術もありますが、まだまだ一般的ではありません。
よく相談させていただいて抜くか、抜かないかを決めていきましょう。
抜歯について
問題ない歯の場合はすぐに抜く事ができます。
(特に下の)親知らずが横に寝ていたり、神経と近い場合などは歯科用CTを撮らせていただき、三次元的に確認した上で抜歯を行います。
神経とあまりに近接している場合は大学病院などの口腔外科を紹介させていただきます。
抜歯時の注意点
体調が悪いと抜歯ができない事がありますのでご注意ください。
また抜歯後、1週間から10日程度は腫れる可能性がありますので、出張、旅行前、大事な用事の前はお勧めしません。
抜歯当日は、お風呂、お酒、運動、タバコは控えてください。
抜歯したところは血の固まりができてきて歯肉が治っていきます。
なので、指や舌で触ったり、ぶくぶくうがいをし過ぎると血の固まりが流れてしまい、治りが悪くなってしまいます。(ドライソケット)
この状態になると痛みがかなり長く続く可能性があるので、抜いて数日がとても大切です。
歯牙移植
親知らず以外の歯が抜歯になってしまった時、親知らずが残っているようなら、歯を移植できます。
※ただし、全ての患者様、全てのケースで適応とはなりません。
歯根端切除術
根の先が膿んでしまっているケースでは基本的には根管治療となりますが、何らかの理由で被せ物が外せなかったりする場合は根の先にある病巣を直接除去することができます。
当院ではCT、マイクロスコープを使用して行います。
顎関節症
顎関節症は色々な要因でなります。
精神的要因、関節や筋肉の問題、歯ぎしり、食いしばり、
日常の行動(楽器の演奏、頬杖など)
・顎が痛い
・耳の前を押すと痛い
・口が開かない
・口をあけるとコリコリ音がする
・ジャリジャリ音がして痛い
・口の周りの筋肉が痛い
これらの症状は顎関節症です。
ジャリジャリと音がする場合は積極的に治療が必要な可能性があります。
コリコリと音がするだけで、痛みを伴わないのであれば、積極的な治療は行わずに経過観察となることがほとんどです。
しかし、原因が分からないままだと悪化する可能性があるので、まずはご相談ください。
歯ぎしり、食いしばり、TCH
・朝起きると顎が疲れている気がする
・頬の内側に横に線がついている
・頬の内側がベロで触るとザラザラする感じがある
・力仕事を良くする
・仕事はデスクワークが多い。
・細かい作業が好き
これらがあると、歯ぎしりや食いしばりなどの可能性が高いと思います。
かなりの方がこれらをしている事が多いです。
そもそも、歯は上下でしっかり噛み合っているイメージがあるかと思いますが、実は一日通して歯が当たる事はあまりありません。
それが、夜寝ているとき、黙々と仕事をしているときなど、無意識に普段より強い力で噛んでいると、歯や、顎に負担になります。
これらは歯周病の進行の悪化、顎関節症、インプラントへの影響、歯の破折などにつながります。
必要があればマウスピースなどを作ってこれらを予防する必要があります。
~外傷~
もし怪我をしたら
※まずは頭に傷がないか確認してください。頭に深い傷、もしくはめまいや吐き気などがある場合は、脳神経外科などの受診が必要です。
※口が開かない場合、いつもは歯が噛み合うのに浮いている状態の場合、顎骨の骨折などが考えられるため、大学病院などの歯科口腔外科の受診が必要になります。
※唇、舌を切った場合、汚い場所で転んだりしたら、泥などを落としてガーゼなどで圧迫してください。
お子様の場合は泣いて、唾液などと混じり大量に出血しているように感じますが、慌てずに行動してください。
※歯が抜けてしまった時は、泥で汚れてしまっている場合は“軽く”水で洗ってください。学校などであれば保健室に専用の保存液がおいてあると思いますので、それに入れて早めに歯科を受診してください。
保存液がすぐに手に入らなければ、牛乳が手に入るようであれば、その中に歯を入れて持ってきてください。
なにも手に入らなければ、本人の口の中(舌の下や頬)に入れて持ってきてください。
絶対にやってほしくない事
抜けた歯を綺麗に拭き取る
乾燥させる
水に保存する
歯がちゃんと戻るかどうかは歯根膜(歯と骨の間ににある膜)が良い状態で残せるかどうかです。
乾燥させたり、水に保存すると歯根膜の細胞が死んでしまいます。
根の部分は極力触らないようにしてください。
歯が抜けてしまった場合
なるべく早く処置が必要です。
歯の再植を行い固定します。
ただし、感染により戻らない場合、その後癒着などを起こしてくる事があります。
唇、舌が切れてしまった場合
縫合を行います。
軽度の場合消毒をしてそのまま経過となる事もあります。
ただし、小児などで暴れてしまって治療が難しかったり、傷が深い場合は大学病院を紹介させていただきます。
顎の骨折がある場合
当院ではCTなどで確認はできますが、大きく骨折している場合は処置ができないため、大学病院を紹介させていただきます。